EF16福米型を作る(1)

製作・文 町田信雄

弊店(ダウァサホビーハウス)特製のキット・パーツを使用した製作記事を掲載します。毎月とは行かないかもしれませんが、弊店のキット・パーツを皆様にご理解いただくためにも努力して参りたいと思いますのでしばらくお付き合い下さい。今回は弊店で発売した「EF16福米型改造パーツ」の使い方をお知らせします。EF16は1951年福島ー米沢間の電化に際してEF15を一部改造して使用しましたが、急勾配のためタイヤの緩みを生じ、冷却装置と電力回生ブレーキを取り付け本格的な勾配線区用機関車としてEF16が改造車とはいえ新形式で誕生しました。1〜12号機が1次型と括られ、この1次型が福島区で奥羽線(福島ー米沢)にて活躍しました。因みに20〜31号機があり2次型で水上、長岡区で上越線にて活躍しました。又1次型は水タンクが屋上にあり、他と区別されます。これが今回のパーツ内容です。



カトー製EF15をばらして・・・・・・

(1)カトー製EF15のボディーを動力ユニットから外し、更にパンタ、ガラス、モニターを外します。(注)機関車はカトー製を推奨します。トミックス製は加工箇所が多く不利です。又パンタグラフもPS14でトミックスの物はPS15なので取換えなければなりません。



(2)下の写真のように側窓4箇所を1mmtのプラ板をピッタリの大きさに切りだしてはめ込み、瞬間接着剤を窓隙間に流し固着させます。そして400番→600番→1000番の順でペーパーヤスリで仕上げます。ちゃんと隙間が埋まったかは窓廻りにサーフェーサーを塗布して、ヤスリがけをし平滑性を再現する方法がよいようです。トミックス製EF15は更に側面中央部3枚の窓に付いているHゴムモールドを削ります。



(3)ナンバープレート取り付け用の凹み部4か所を0.3mmtのプラ板で埋めます。(付属のナンバープレートパーツの表面を削ってはめ込んでも構いません。)

(4)水タンクの搭載部分について
(イ)カトー製EF15のモニターを外した後の「3008」と刻印された部分の表面をペーパーヤスリで平らにします。
(ロ)モニター用取り付け爪穴4か所をプラ板で埋め、水タンクが乗るように仕上げます。水タンクの固定はエポキシ系接着剤を使用します。水タンク裏側に2mmφの穴を貫通させない程度に開けて、プラランナーを差し込み車体中央部にも同様に2mmφの穴を開け(こちらは貫通させます。)水タンクに差し込まれた足をはめ込んで共に瞬間接着剤で固定します。この方法は外れにくい利点があります。



(5)ホイッスルモールドを削り、その位置に1mm×3.5mm×1mmの電気笛を自作し接着します。電気笛の反対側にはギンガモデルN-073「ホイッスルカバー」の内側面が鋭角に切られているタイプの物を接着します。この続きの記加工は次回(いつのことやら?)続く。



EF16福米型を作る(2)

「1」前回のあらまし

  先月号より弊店特製のパーツ・キットを使用した製作記事を掲載し、今回は弊店で発売した「EF16福米型改造パーツ」です。福島区で奥羽線(福島-米沢)にて活躍したEF161〜12号機(1次型)を素材にしたパーツです。カトー製EF15からボディーを動力ユニットから外し、更にパンタ、ガラス、モニターを外しバラバラにします。側窓4箇所を1mmtのプラ板をピッタリの大きさに切りだしてはめ込み、400番→600番→1000番の順でペーパーヤスリで仕上げます。ナンバープレート取り付け用の凹み部4箇所を0.3mmtのプラ板で埋めます。(付属のナンバープレートのパーツの表面を削ってはめ込んでも構いません。)カトー製EF15のモニターを外した後の「3008」と刻印された部分の表面をペーパーヤスリで平らにし、モニター用取り付けつめ穴41箇所をプラ板で埋め。水タンクが乗るように仕上げます。水タンクの固定はエポキシ系樹脂を使用します。ホイッスルモールドを削り、その位置に1mm×3.5mm×1mmの電気笛を自作し接着します。その反対側にはギンガモデルN-073「ホイッスルカバー」の内側面が鋭角に切られているタイプの物を接着する。

「2」前面の加工

  助士席側窓下のヒサシ上部と貫通扉と助士席側窓との間の昇降段にタヴァサ製PT476の1.5mm幅手スリを植込みます。取付穴は0.3mmφ。又貫通扉上部にヒサシを自作し取り付けます。材料は0.3mmt真鍮板から切り出しますが、3mm×9mm程のサイズの物を2個用意します。形は下図の通り、T形に成型し、ヒサシの左右部分は2mm程の余裕を持たせてカギ型ヤットコで折り曲げます。左右のヒサシモールドの形を参考に曲りかまちのRを付けます。曲げた端面の内、車体に取り付ける辺はそのままでよいのですが外側に当たる所はヤスリで少々丸みを付けます。貫通扉の上辺の中心に取付穴0.5mmφの穴を開け、T字の突起状の爪を差し込み車体の裏から瞬間接着剤で止めます。ヒサシの左右のヒサシと同様に斜めに曲がってとりつかないように充分ご注意下さい。運転台下のベンチレーターは登場時は初期形EF15のままですからカトー製のままで良いのですが、1959年から1967年にかけて大宮工場にて更新工事があり運転席側にのみ写真のような蓋付きベンチレーターが付き、助士席側は埋められました。本機は奥羽線の仕様を再現する試みとして0.2mmtプラ板から高さ1×幅1.5mmの台座に更に高さ0.8×幅0.9mmの蓋板を貼り合わせて取り付けます。自作です!パーツが出ていると良いのにネ。ベンチレーターを取り付けるには貼り付けるべき場所に0.8mmφのドリルで下穴を開けてパーツがその穴の中心に来るようにセロテープ等で仮固定して車体の裏から瞬間接着剤で取り付けます。板物パーツを車体に取り付けるにはこのテクニックが役立ちますので是非覚えておいてください。この取り付け方法で気を付けねばならないことは(1)下穴をパーツよりも若干小さめに開け、(2)瞬間接着剤を沢山注入するとパーツの脇から車体表面ににじみ出ることがありますから少な目に又(3)セロテープの力に負けてパーツが車体から浮かないように良く確認してから注入してください。場合によっては塗装で貼り付ける気持ちでもokです。(続く)

「EF16福米型を作る」(3)

「1」前回のあらまし

  前面加工のポイントを整理すると@助士席側前面窓上のヒサシ上部と同じく貫通扉と助士側前面窓との間の昇降段にタヴアサ製PT476の1.5mm幅手スリを利用する。A貫通扉上部にヒサシを自作し取り付ける。B運転台下のベンチレーターは蓋付きのベンチレーターが付き、助士側は撤去され塞がれていました。蓋付きベンチレーターの寸法は下図の通りです。

「2」屋上のディテールアップ

実車は屋上に水タンクを搭載する改造工事の際に前後のベンチレーターに取り付けられていたクレーンフックを撤去しました(「電気機関車volume2 p36」プレスアイゼンバーン刊参照)。私はうっかりとフックを施してしまい、写真を見ながら前後のパンタグラフ廻りの取り付け板のみを残して実物通りに撤去しました。フックはパーツとしてはレボルーションファクトリーのNo.048「EL用吊り金具」のJ型0.3を利用しました。0.4の高さの物でも良いのですがいずれも車内に突起物が出ますのでその部分をニッパーなどで切断しておきます。フックの出方は1mm程でJ型の片方がほんの少し浮かし、目分量で出方を調節すると良いでしょう。カトーのEF15のヘッドライトと避雷器は光点灯用光導管ブリズムのライン確保のために合体しており実車と異なります。カトーAssyパーツのLA15型避雷器を成型時と同位置に角穴を開けて取り付け、ヒサシ付のヘッドライトはワールド工芸のロストパーツをライトケースが車体妻面に出っ張る位の位置に避雷器と引き離して取り付けます。このパーツを取り付けますとライトケースと車体屋根の接触面積が光導管が通せるほど大きさが確保出来ないから、残念ながら光点灯は出来ません。ホイッスルとタイフォンの取り付けは第1回で述べましたので省略します。

「3」デッキの加工

前後のデッキの左右脇に1箇所、重連時の回生制動用ジャンパー栓受けが付きます。プラ角材で高さ1×幅1.5×奥行1.5mmの部品を製作し、ジャンパー栓はタヴァサPN489を使用します。デッキがジュラコン樹脂の為にこのパーツは瞬間接着剤では簡単に剥離してしまいますので0.2mmφの真鍮線を埋め込んでデッキに取り付けます。

「4」窓ガラスの加工

車体の片面2箇所の窓埋めをしましたのではめ込み用窓ガラスも又片面2箇所ヤスリで削り取ります。場所はガラスパーツの左右2番目の窓ガラスです。窓埋めの際に塞ぎ板用プラ板の厚みを1mmにすれば瞬間接着剤のはみだした樹脂を削れば、ガラスの方は平滑にするだけできちっと入るはずです。今後は塗装工程に入ります。続く。

「EF16福米型を作る」(4)

「1」前回のあらまし

  クレーンフック取り付けにはレボルーションファクトリー製「EL用吊り金具」(No048)のJ型0.3mmを利用します。一体化したヘッドライトと避雷器は切除してヒサシ付のヘッドライトはワールド工芸のロストパーツをライトケースが車体妻面に出っ張るくらいの位置に避雷器と引き離して取り付けます。前後のデッキの左右脇に1箇所、重連時の回生制動用ジャンパー栓受けが付きます。プラ角材で高さは1×幅1.5×奥行き1.5mmの部品を製作し、ジャンパー栓はタヴァサPN489を使用します。はめ込み用窓ガラスも又片面2箇所ヤスリで削ります。場所はガラスパーツの左右2番目の窓ガラスです。

「2」下地処理

車体には金属製のパーツが取り付けてあるので下地処理をします。大正製薬の「サンポールトイレ用洗剤」は入手が楽で希塩酸の含有率が低く安全である為、下地処理が容易に出来ます。本格的になさりたい人向けにはマッハ模型の「ブラスクリーン」が良いようです。こちらは硫酸系の溶剤で酸洗いをするようになっていますが、プラスチック製品との混合作品の場合はプラにこびりついた油脂分は別に中性洗剤で洗い流します。流水で溶剤・洗剤を洗い落としドライヤー等で素早く乾燥させます。乾燥後塗装治具に取り付けて塗装に入ります。

「3」プライマー処理

 塗り分けがない車体やホワイトメタル製品のプライマー処理にはGSIクレオス(旧グンゼ産業)の金属用プライマーを吹き付けますが、鉄道模型に於いてはマッハ模型の「メタルシールプライマー」や篠原模型の「MDプライマー」が一般的です。私は今回東美化学製「トビカトップガード(黒染めスプレー)」を使用しました。これはエアゾール式の為に簡単に吹きつけが出来ることと金属部分が程良く黒く染められる点がメリットになっててます。黒染めと言っても黒錆溶剤が含有されている物でなく2〜3μの膜厚が可能な超微粒子のグラファイトが付着するためです。爪でひっかいたぐらいでは塗膜は剥がれません。

「EF16福米型を作る」(5)(最終回)
「1」前回のあらまし

下地処理としてマッハ模型の「ブラスクリーン」又は大正製薬の「サンポールトイレ用洗剤」を利用します。プライマー処理にはトビカ「トップガード(黒染めスプレー)」を使用しました。

「2」塗装

車体はGM製ぶどう2号、動力台車は車輪などを外して台車枠とデッキ部を半艶黒を、動力ユニットは機関車室内色の41「伊豆急ペールブルー」を吹き付けます。パンタグラフの刷り板にクリアーレッドとクリアーイエローを混ぜて筆サシします。

ナンバープレートは弊社パーツの付録のナンバープレートからEF162を選択しました。ゴム系接着剤で貼り付けます。メーカーズプレートは丸芝と楕円大井工場ですがその内の丸芝マークはキングスホビーのキットのEF11に付録のナンバープレートに含まれる物を使用します。大井工場は無いので同所属の楕円東洋電機を一回り小さくヤスリで削ってそれらしく見せます。

組み立ては中に窓ガラスが入ることを確認し、避雷器、パンタグラフ、ヘッドライトレンズをはめ込みます。動力ユニットには先台車を組み込んだ動力台車をはめ込みドライバーでモーターホルダーダイキャストのネジを締め付けます。この段階で一度テストランする事をお勧めします。走行テストがOKならば車体をかぶせて完成です。終。

EF162完成




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